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放送美術論 平成22年度授業リポート
■後藤祐一郎(平成22年度放送学科4年)
 この科目は、主にテレビ番組の背景であるセットについて学び、またそれを実際に自分でデザインしてみる授業であり、テレビの現場における「美術」と呼ばれる職業に大きく関わっている。どの学科の学生でも受講できるため、演劇学科の舞台装置コースの学生や美術学科の絵の巧い学生も多数いるが、絵の巧さは大きく影響しない。与えられたテーマや番組内容に沿ったデザインを考える、創造するための練習をする場と考えていいだろう。
 前期の授業では、まだセットを考えたりはしない。音楽や文章をもとに自分の頭の中に浮かんだものをスケッチして行く事から始まる。私はここで、自分の頭の中にあるものを絵にして人に伝える事の難しさを実感した。また、そのテーマの中には実際にテレビ番組のセットを作っている会社の入社試験問題等も含まれているので就職試験の対策にもなる。そして後期授業になると、番組の簡単な企画書が提示され、それにマッチしたセットを図面化、デザインして行く。
 特徴的なのは、同じテーマをもとに書かれたデザインが、学生によって多種多様なものになるという事を実感できる事である。例えば明るい雰囲気のセットを考えても、人それぞれ色合いや用いる小道具は違う。他人のデザインを見て学ぶ事はとても多い。自分の思っている色やものに対する印象を、客観的に見る事が出来る授業であると思う。デザインや絵が苦手な私にとっても、この授業はものの見方、人への伝達の仕方を考えさせてくれる貴重なものだった。