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音響技術Ⅱ×照明演習コラボレーション実習 |
令和3年度 後期・授業リポート |
2021年12月に音響技術Ⅱと照明演習のコラボレーション実習として音楽番組の収録を実施しました。
■音響技術Ⅱ 担当講師:藤田厚生(放送学科 非常勤講師)
2年次の音響技術の集大成として、照明演習とコラボレーションし、4人組バンドの収録を行いました。
今回の実習は、実際の音楽番組の収録における具体的な作業の流れを体験し、録音機材の操作を習得するだけでなく、照明、映像のスタッフの役割の把握、さらに演奏者とのコミュニケーション等、総合的な知識と行動を習得することを目的としています。
この収録における音響技術Ⅱの受講生の役割は、スタジオフロアでのマイクロフォンのセッティング、副調整室でのミキシングの2つになります。また、同時にマルチトラックレコーディングを行い、後日トラックダウンの実習に使用しました。
出演者は、典型的な4人編成(ドラム、ベース、ギター、ボーカル/ギター)のバンドです。演奏された2曲は、どちらも夏のイメージがある楽曲です。
本番当日は事前の技術的なリハーサルの成果もあり、カメリハ〜本番の流れの中で、マイキングのミスもなく、ほぼタイムスケジュール通りに進めることができました。ミキシングは近年のPCベースの録音手法とは異なり、生演奏での緊張感のある作業となりましたが、演奏者とコミュニケーションを取ることで、意図に沿った音作りを、集中力を切らすことなくスムーズに行うことができました。後日、各自トラックダウンした作品の発表会を行い、学生同士がお互いの作品を聞き合うことで、より完成度の高い作品作りができました。
■照明演習 担当講師:植松晃一(放送学科 非常勤講師)
照明演習では基本的に対面授業に重きを置いています。
照明と言っても一般的な日常の自然現象の明かりから、一般生活で使う明かり、建築・オブジェ等を照らす明かり、舞台・コンサート等での明かり、映像で使う明かりと、様々なシチュエーションが有ります。先ずは、明かりに関する基本的な理解を深めるところから勉強し、その先で各シチュエーションでの明かりについて学んでいきます。
毎回の授業では、今現在テレビ制作等で使われている照明機材を実際に触りながら明かりへの理解を深め、その体感から明かりを作り上げるイメージを膨らませることが主な目的となります。明かりに決まりごとはなく、自由に発想できる世界です。しかし、イメージを具現化するためには「技術」が必要なので、表現力と技術的な知識も併せて学んでいきます。
また、映像空間での照明の役割は実生活にある明かりの常識ではないところも多いので、その点も理解を深められるように授業を行なっていきます。
照明演習を通して、今まで経験してこなかった世界を楽しく感じてもらいたいと思います。
今回のコラボレーション実習は照明の立場でセット制作からイメージして組み上げるところから始め、実際にテレビやコンサート等で使用している照明機材(フルカラーLEDライト、ムービングライト等)や操作卓を持ち込み、セッティングして楽曲に合わせたイメージのライティングをプランしてプログラムを組みました。
映像の中でのライティングは、カメラに映るものしか視聴者には届かないので、何度もスイッチングされる映像に対してアーティストの動きの見せ方やイメージ空間の色やビームでの表現等を使って、効果的なライティングを如何にできるかが難しいところで有り、見せ場となります。その点を踏まえて御覧ください。